東京ポリスレッスン 公演情報 劇団 演劇らぼ・狼たちの教室「東京ポリスレッスン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    月組を拝見
     つか こうへいの「熱海殺人事件」の部長刑事、木村伝兵衛をなぞったような篁を中心に展開してゆく今作。

    ネタバレBOX

    つかのパロディーというより作品をなぞる形で展開してゆく。作品の骨格が当につかなのである。熱海では、自覚のない犯人を立派な殺人犯に仕立ててゆくのであるが、今作は新米デカを一人前のデカに仕立ててゆくのである。その為に用いられるのが、スタニスラフスキーの演劇論ではなく、アテガキを真骨頂としたつか演劇の方法論という訳だ。
     一部Wキャストの上演だが、まだまだ役者が若いということもあり、上手さという点だけから見れば難もある。然しながら作・演出の狙いはそこには無いように思われる。最後の最後にこの劇団の主張が出てくるのであるが、その科白以外の所で、個々の役者の存在感が引き立つのである。これは並大抵のことではない。そして役者が舞台で存在感を発揮することこそが、演劇の根本なのである。この最も大切なことを表現できたことを寿ぎたい。一方、存在感を獲得できた上で技術の習得は無論のことである。それを成し遂げる為、広く深くたおやかに、自らの想像力を磨いて欲しい。今後に期待している。

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    2016/05/27 12:56

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