にんじん 公演情報 劇団葡萄座「にんじん」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    受肉した言葉
      無論、原作はジュール・ルナールの有名な作品だし、一度は小学生くらいで読んだ経験を持つ方も多かろう。赤毛でそばかすが多い為、家族からにんじんという仇名で呼ばれる少年の話だ。年に2か月寄宿学校から帰省するが、母の理不尽な仕打ちに自殺まで実行しようとした、デリケートでナイーブなメンタリティーが、ルナールの肉声として伝わってくるような名作だ。戯曲訳としては有名な山田 珠樹の訳が用いられているが、用語が若干古めかしく感じられる場面があったのは残念。戯曲自体がしっかりした作品だし、フランソワ(にんじん)の成長が実に巧みに語られ、用いられている言葉自体が、作家が現存しているかのような“受肉した表現”になっている為、普遍的な作品として立ち上がってくる。それが今作に心を揺さぶられる理由だろう。

    0

    2015/10/26 01:17

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大