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底ん処をよろしく
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東京ストーリーテラー「
底ん処をよろしく
」の観てきた!クチコミとコメント
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ハンダラ(10491)
満足度
★★★★★
Aチームを拝見 Bチームもできれば拝見したい
食は深い。
ネタバレBOX
実際、世界三大料理として知られる中国料理、フランス料理、トルコ料理で知られる国々の歴史・文化は、地政学的・政治的・経済的・哲学的・芸術的影響のみならず、世界中の人々のライフスタイルに大きな影響を与えてきたし、現在でも与え続けている。医食同源などと手垢のついた言葉を挙げるまでもないが、今作の科白にも出てくるように、料理をするということは、自分達が生きる為とはいえ、他の命を奪うことであり、喰らう為に調理するのであるから、魯山人ゆかりの割烹、銀座中嶋店舗前の石碑ではないが、真剣勝負である。当に命と命の争闘なのだ。この聖別されるべき行為を担う大衆食堂の人間関係を実に丁寧に、人情の機微を自然に滲ませる脚本は、決して派手ではないが、本当に旨い料理のようにシンプルでありながら深く、しみじみと人の心を打つ。
この丁寧に書かれたシナリオに役者陣は、存在感を与えるという、役者本来のいい仕事をしている。大衆食堂だから、常連は庶民だ。訳アリの人々も登場する。その訳アリの人々を温かい目で見守りながら自然に受け入れている作品コンセプトにも気負いがなく、味のある作品に仕上がっている。味は、食べた者が皆、本物を発見し、生きていて良かったと思わせるほど素晴らしいのだが、街は人口も減り経営状況は厳しい。だが、それもひょんなことから、店に関わりを持つようになった休職中弁護士の働きで起死回生の飛躍を遂げる。それがどのように為されるかは観てのお楽しみ。だから、伏せておこう。じんわり、ゆったり本物の味を楽しみたい方にお勧めである。
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2015/10/22 02:39
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