満足度★★★★
とても演劇的なステージ
オペラのイメージを変えると言ったら大げさだが、ネオンサインを使ったり(ドイツ語なのに英語表記はご愛敬か)光線を駆使するなど、個人的感想だが蜷川幸雄さんの舞台を連想してしまった。
新国立劇場のシーズン開幕オペラで、ご存じワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の序夜で一幕もの。天上界の神々、地上界の巨人族、そして地底界のニーベルング族。三層構造の格差社会で、主人公アルベリヒは愛を捨てることで財力、すなわち権力を持とうとする。
字幕を読むのも結構大変な、とても演劇的なオペラだ。アリアや重唱、合唱などのオペラ音楽の型をとらず、オーケストラピットにはハープがずらりと並ぶなど、音楽としてもちょっと違うな、というステージだった。