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ハンダラ(10491)
満足度
★★★
インターホンを拝見
嫉妬はNya~
ネタバレBOX
恵介と恵吾は父の名が偶々同じ恵だったのがきっかけで仲良くなる。思春期に達した頃には親友と呼べる間柄になった2人だったが、恵吾に19歳の大学生、幸子という彼女ができた。恵吾は、彼女との睦言を総て恵介に打ち明ける。無論、幸子は、そんな恵吾の話を恥ずかしい、と考えているのだが、恵吾は独善的で幸子のデリカシーが理解できない。一方、恵介は、物事に適度な距離を置いてみることができるタイプなので、何気ない会話でも幸子とフィーリングが合う。そんな2人を見る恵吾の目は嫉妬の為、曇り、あらぬ妄想に苦しめられるようになる。偶々、幸子の誕生日に、プレゼントのほかに彼女の良く口ずさんでいる「聖者の行進」をハモニカで演奏して驚かせようと計画していた恵吾は恵介にその旨打ち明け、ハモニカを吹いてみせた。そして、ハモニカを彼の家に忘れて帰っていった。その後、やはり偶々、幸子と3人で待ち合わせた折、遅れて到着した恵吾の耳には彼女の歌う「聖者の行進」に合わせてハモニカを吹く恵介の姿が映った。自分が、サプライズを演出するために計画していたことをおじゃんにされて、恵吾は落ち込み、遂に、包丁を持ち出す。そして自傷行為に及んでしまった。命は取り留めたものの、声帯を傷つけ声をなくしてしまった恵吾は、長い療養生活に入る。恵吾と幸子を不幸に落としてしまった、と感じた恵介は2人に会うことを避け通していたが、ある日、幸子の訪問を受ける。
ぎちゃぐいちゃの嫉妬話など、誰も聞きたくない。まともな恋愛話でも、自分のことでない限りうざいだけだ。それが、普通の感覚だろう。それらの話題が他人の心を打つケースというのは、社会的な状況が恋を邪魔するとか、人々が経験する実際の恋愛問題に普遍的に関わり且つ蔑にできない親との関係など二人称ではなく、三人称の世界が関与して、恋愛を潰そうという力が働くときである。
シナリオに決して力がないわけではないが、余り人気は出まい、と感じるのは、以上のような理由からである。その代りと言ってはなんだが、恵介の友人たちが、様々なフォローをしている点で、評価できる。特に一見、他人のデリカシーには一顧だにくれない、という設定のキャラである満が、逆に暖かく親切であるというのが良い。
ただ、タイトルと内容が余り深く繋がっていないのは、矢張り、初めて書いた作品ということか。
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2015/09/03 01:58
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