満足度★★★★
フクシマを投影する衝撃
坂手洋二さんのことだから、NYウオール街の代書人の話をどう今の日本に引っ張ってくるか、その驚きを味わおうとスズナリへ行った。劇場を出たときの衝撃度は、想像を超えていた。バートルビー的人間はあちこちにいるんだろうが、福島第一原発事故の被災地でこれを目撃するなんて。
I would prefer not to. できれば私、そうしないほうがいいのですが。
この言葉が矢のように飛び交い、残像を残して重なっていく。ラストシーンの衝撃度もかなりのものだ。特に、原発事故後にフクシマに行き、被災地の現状を見た人には、特に胸に突き刺さるだろう。