君原毬子の消息 公演情報 劇26.25団「君原毬子の消息」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    演ずるということ
     虚々実々の世界。

    ネタバレBOX

     亡くなった歌う大女優、君原 夢子がフラッシュバックの手法で何度も登場し、物語に仕掛けられた謎が徐々に明らかになってゆく構造の作品なのだが、観客は、知りたい答えが、何度も核心に届かず、核心の周縁をぐるぐるまわらされるような想いから、益々、正解を求めて引き込まれてゆくのが、今作の展開の妙だ。答えは、最後の方に出てくるから心配することはない。シナリオレベルで欲を言えば、日本の社会構造の特色として、中心の空虚を批評的に捉え、この家族の在り様をこの構造との関係で日本社会構造の問題として構成し直すと益々シャープな作品になるように思う。とても面白いのは、演じている人間の主体に対して、夢子が発する、自分とは誰か? との執拗な問いである。

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    2015/08/01 16:46

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