鏡花×劇 草迷宮 公演情報 遊戯空間「鏡花×劇 草迷宮」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    得心
     良く夢幻能という言葉を聞くのだが、それが実際何を意味するのか? どうしても得心がいかなかったのだが、今作を拝見して漸く合点がいった。要は“無”なのだ。(中間追記2015.7.29)

    ネタバレBOX

    橋掛りが何を意味するかなどという幼稚園レベルの話は割愛する。夢幻能という形式が一般となって現在に残っている必然について、自分は“無”という概念を提示したのだから。異界のもの(者或いは物乃至はqc)シテが揚げ幕の向こう、即ち観客からは隠されている場から登場するのも、またこの場所が、鏡ノ間と呼ばれるのも意味深である。ワキもここから登場するのであるが、既に、劇中の現実も異界である、という約束事から始まっているのである。但し、ワキは、片足を現世に置いているのであり、もう一方を異界に向けているか踏み込んでいるのである。能は、この程度の抽象性に出会った瞬間入って行けることを前提にしている点で、非大衆演劇であったし現在もそうである。このことが、能の本質を理解できないインテリに世迷い言を言わせる原因にもなっている。
     

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    2015/07/27 11:53

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