満足度★★★★
更に深みの増した花總エリザベート
今日は、井上トート、田代フランツ、京本ルドルフ、剣ゾフィー、山崎ルキーニ初見。
想像通り、井上トートは、見た目は美しいものの、エロティシズムが、かなり不足して、エリザベートとの関係性の変化に、ドキドキしない欠点が。死という、人間ではない存在の摩訶不思議な威圧感もないので、トートダンサーに埋没してしまう箇所もあり、存在感が希薄でした。コンサートで歌っている域を出ないトートでした。
山崎ルキーニには、猥雑さや凄味が不足。ただの狂言回しの域を出ず、終始、殺人犯ルキーニとしての、立居振舞が観られないのは残念でした。
京本ルドルフは、容姿端麗で、初々しくはあったものの、自殺前のダンスに、まだ型通り踊ることに気を取られているふしが見うけられました。将来が楽しみな俳優さんだと思いました。
片や、花總エリザベートは、各シーンでの演技が、より深まり、特に、「私だけに」のソロで、エリザベートの決意表明までの、心の軌跡が、手に取るようにわかる歌唱描写力に、感動を余儀なくさせられました。気品があるエリザベートで、本当に、長年待っていた甲斐があるなと嬉しくなりました。
花總、城田、佐藤、古川、香寿、尾上の組み合わせの日がもしあれば、是非もう一度拝見したいなと思います。