紫陽花の下に死体は眠る 公演情報 惑星☆クリプトン「紫陽花の下に死体は眠る」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    もう少し新鮮さがあると…
    人はこんなに簡単に人を憎み殺意を抱くのか。その復讐場所…夏祭りに相応しい舞台を作り込んでいた。全体的な雰囲気は、中途半端に笑いをとることはしないで、あくまで狂気・猟奇を描こうとしていた。そこはブレずに一貫性を感じた。
    しかし、その物語は既に見慣れたシチュエーションのようで、新鮮さが無かったと思う。

    ネタバレBOX

    既にどこかで観たような生き残りゲーム...その意味で新鮮味がない。また、その観せ方も単調である。
    舞台セットは、上手に盆踊りの中心に設営されるような櫓、その下に「玩具金魚すくい」の水槽がある。中央は外に通じる通路等、下手は皮(破)幕が掛けられている。舞台セットは作られたが、櫓(上部)は使用しない、下手の幕には映写する予定であったが、初日は機械トラブルで出来なかった(最後のキャスト挨拶で謝罪していた)。セットの効果が活きていなかった。

    梗概は、夏祭り会場に無理やり連れて来られた男女が、生き残りをかけて一対一のゲームをする。このゲームを仕込んだ黒幕がいるが、表面的にはこのゲーム主催の会社・フロアー支配人が進行役になる。
    このゲームが「金魚すくい」のみで、勝敗は多く掬い上げた点とモニター越しに見ている会員と呼ばれる者たちの恣意的な評点の合計点で決まるという。夏祭りならば、射的、輪投げなどのゲームで変化を出しても良かった。

    また暗転時間が長く、観る集中力が途切れる。この間に歌が流れるが、主題歌を聞かせるためであろうか。

    この公演の最大の疑問が、先に書いた黒幕の動機である。あまりに単純で弱いような気がした。また、唯々諾々とゲームをするのか?このゲームを仕切っていた支配人の狂気と黒幕の狂気の落差について行けない。また、なぜ参加者の名前が「K」に拘るのか?

    舞台からは、広大な土地や紫陽花の彩りが感じられない。絶望感と妖美さがイメージできると良かった。
    プロローグの凄惨な姿が印象的だっただけに残念である。
    ちなみに、最初の一瞬の姿(作・演出 ミム・メモ さん)は、数十年後の母親・恵子(若林美保 さん)という繋がりでしょうか?
    本公演は、もう少し新鮮さと観せる工夫があれば…本当に残念である。

    次回公演を楽しみにしております。


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    2015/07/23 12:10

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