満足度★★★★★
凄まじい演劇でした
久しぶりに凄まじい演劇を魅せて頂き、とっても有難うございます!_唐さんの作品は時代の空気を深く呼吸して書かれていて、その時代の情緒や感情が一杯詰まっているものなのですが、だからと言ってリアリティに埋没したものでは全く無く唐さんが創作した唐十郎世界が、そこに展開しています。その奇妙で魅力的な世界は私を長年捉え続けています!_それは今時の、きゃりーぱみゅぱみゅワールドよりも、もっと奇妙で奇怪な情念世界でございます。_花園神社のテント芝居を観せて頂いたのは昨年夏の「ジャガーの眼」以来、一年ぶりなのですが、今回はその時よりも役者さん達が活き活きと人物を演じていたように感じました。二都物語は「ジャガーの眼」よりもずっと濃厚に時代背景が反映された作品でヒロインが手にするある小物などは今は眼にすることは無い物なのですが、かと言って舞台を現代に置換することはせず原作の時代のままに演出されていることが反って役者さん達が異世界に没頭できた要因のひとつになっているのかともしれないと思いました。特に一徹役やリーラン役には、それを感じました。 私はこの作品の初演をリアルタイムに観られた年齢ではありませんので、その前提での感想ではございます。_今も上演中ですのでネタバレ的な事には触れませんが桟敷席最前列の観客に対する主催者側の御気使いには感謝いたします~_その席では海峡をナマで実感いたしまして配られたもには随分と役に立ちました。もしかしてお稲荷さんの・・・・次回作品も楽しみにしています!!