蜜柑とユウウツ~茨木のり子異聞~ 公演情報 グループる・ばる「蜜柑とユウウツ~茨木のり子異聞~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    しみじみとする
    娘時代を戦争に奪われ、終戦を経験し、愛する夫とも早くに死別した女性の苦しさ、悲しみ、切なさがしみ出すように伝わってくる。一番辛いのは得られなかったものよりも、あったものがなくなる喪失感なのだろう。
    少し不思議で、微かに怖さも感じつつ、哀しくて切ない。。それでも、最後の最後にほんのりと希望を感じさせてくれる作品。

    る・ばるのお三方は、もうとにかくかわいらしくてチャーミング♥ なんでこんなにチャーミングなんだろう?
    木野さんの佇まいも素敵♪
    朴訥とした風情の小林さん、真面目だけどコミカルな感じの野添さんもいいなぁ~
    岡田さんはやっぱり、悪ぶっている谷川俊太郎さんの役が一番はまっていたね。

    ネタバレBOX

    ノリコには気がかりなことがあり、亡くなった後も向こう岸に渡れずに幽霊となって自宅で暮らしている。そんな彼女は「気がかりさん」と呼ばれている。
    自宅には、なぜかふらふらと居着いてしまった二人の幽霊の女性、管理人の保さんも一緒。
    [終戦→お見合い→結婚→夫と死別→一人暮らし→最後の日]をこの四人で延々と繰り返している。
    壁の掛け時計は午後5:23で止まったままだ。この時間に彼女は一人ベッドで死を迎えた。
    やがて、ノリコは思い出す。自分の「気がかり」を。
    そしてようやく、光差す彼岸へと渡ってゆくことができた。。

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    2015/06/14 13:38

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