バルカンのスパイ 公演情報 日本・セルビア演劇交流プロジェクト「バルカンのスパイ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    被害妄想
    雪だるま式に膨らんで凄いことになりました。

    ネタバレBOX

    下宿人を西側のスパイと思い込み始めるとイリヤの被害妄想は膨らみ、尾行などの実際行動に移り、兄を盲信する弟ジューラが加わることのよってさらにひっちゃかめっちゃかになり、他人は迷惑、暴力事件にまで発展、家庭は完全に崩壊してしまうという話。

    なんでそうなるのという感じでしたが、被害妄想が周囲を巻き込むとこうなるんですね。兄弟の行動はドン・キホーテのようでした。行き倒れを兄貴分と勘違いし、兄貴分の方も弟分からしつこく言われるとそこに死んでいるのは自分だと言い始める粗忽長屋の二人のようでもありました。

    妻のダニツァまでが感化され、最後は下宿人に唾を吐きかけるところまで行き着くとは流れの恐ろしさを痛感するとともに、何となく国防婦人会を思い起こしていました。

    不審な行動を取る下宿人を尾行して空港で写真を撮りまくって逆に自分が捕まった話や、横断歩道でないところを渡って車に当たったのも西側工作員の仕業と思い込む話、写真にアフレコを入れて全く別の筋書きに捏造する話など笑いのネタも豊富でした。イリヤの軽めの大阪弁も効果的だったと思います。

    ジューラは兄の最後の指示に従って空港で一悶着起こすのでしょうか。傍迷惑もいいところです。

    ラスト、イリヤは犬のように動き回り、完全に気が狂ったように表現されていました。確かに妄想癖を通り越して狂人の域に達したと言えますが、狂人で片付けるのではなく、一般人の勘違い、妄想故に社会に与える影響がより恐ろしいという風に持って行ってほしかったと思いました。

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    2014/11/22 09:31

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