期待度♪♪♪♪
敗戦後
親を失った子供達にとって、戦中よりも戦後の方が、厳しかったことは良く知られてはいないだろう。戦中は、滅私奉公で、親を失った子を、社会の子としてフォローする大人達や町内会組織などもあり、家が焼かれていれば、手を差し伸べる大人が居たり、駅で野宿をしている子供に、食べ物を与える大人が居た。然し、戦後は、そういった箍が外れた為、人々は自分のことを最優先するようになった為、また、配給制度などの遅れの為、戦災孤児の状況は戦中より悪化していた。3年後ともなれば、闇市などもあちこちに立ち、子供達は、そういう場所で働いたり、担ぎ屋の手伝いをしたり、靴磨きをしたり、或いは、養子として貰われていったり、徒党を組んでカツアゲをしたりと様々な暮らしをしていた頃だろう。姉弟の視点ではどう描かれるのか、興味深い点である。というのも、女の子は、比較的早い段階で、養子になったりした比率が男の子に比べて圧倒的に高いからである。何れにせよ、戦争の最大の犠牲者である、子供の視点からの戦後という発想は良い。感動的な側面だけでなく、生きてゆく為に、彼らがしなければならなかった犯罪行為をも作品中に織り込んでおいてほしいものだ。
2014/10/22 00:43
2014/10/21 17:58
石井 光太というフリーのライターが、「浮浪児1945」という本を最近出しました。この本はご参考になるかと存じます。
ハンダラ 拝