第三帝国の恐怖と貧困 公演情報 劇団わらく「第三帝国の恐怖と貧困」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    現在の日本と比べよ
     ワイマールから翼賛体制への移行を、ヒトラー存命中にブレヒトは描いていた。
     ところで、情報隠蔽を本質とする秘密保護法は、誰を保護しているのか? 政権や官僚、資本家、御用学者、メディアなどの嘘、不誠実を見えないようにしているだけだろう。そのほか、憲法改悪、教育基本法改悪等々、枚挙に暇が無い。この植民地のだらしない、アホな姿勢と倫理の崩壊を、唯、誤魔化す為の道徳教育なんぞ、糞クラエ! である。

    ネタバレBOX

     ナチが政権を奪取するに至る過程で、除々に生きづらくなって行く状況を市井の一般人家庭や、其処に出入りする人々、活動家のアジトなどの対話から、リアルに浮かび上がらせる。その中には、夫がアーリア人種、妻がユダヤ人というカップルもあった訳で、このようなカップルでは、妻の安全の為、ドイツ国外へ避難するなどと言うことがあった。そんな市民の除々に圧迫されてゆく自由や税の増額などと、不平分子、排斥対象者拿捕などに従事する、ゲシュタポ、親衛隊、ヒトラーユーゲントなどとの駆け引きと争闘の結果が、ブレヒト自身の市民への取材を基に構築された作品である。ゲシュタポや親衛隊については、ヒトラーユーゲントよりよく知られているだろうから、説明は割愛するが、ヒトラーユーゲントについては、安倍政権の教育改悪とも密接に絡むので、その危険性を指摘しておこう。これは、子供達を権威である教師の手によって洗脳し、「党」なり「指導者」・「独裁者」なり、彼らが築いた体制なりを批判した場合、例えそれが親であっても公安関係者に密告させ、しょっ引く為に「教育」するのである。現に、現代史にもそんなことが行われていた現実がある。ex.(紅少兵)について調べてみよ。
    演技については、演目が急遽変更されたという事情があるにせよ、科白を噛む役者が多かったのには興を殺がれた。残念である。上演中なので、これ以上、細かいことは述べない。更に詳しいことは、キチンと歴史で勉強すべし。

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    2014/10/04 12:35

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