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Catastrophe
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劇団虚幻癖「
Catastrophe
」の観てきた!クチコミとコメント
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ハンダラ(10491)
満足度
★★★★★
近未来
滅亡への序曲或いは招待と名付けたい内容で、自分は好みの作品だ。
ネタバレBOX
3.12以降、原発・核関連に絡めて書くことが多いのだが、もう一つの根本的な問題は、無論、人口問題である。この問題について、自分は40年程前から指摘しているが、まあ、食物連鎖の最上位に位置する者が無制限に増えたら、無論、破綻しかないのはマルサスを出す迄もあるまい。必要な食糧の量が、地球の生産性を上回ってしまうからである。実に単純なことだ。単純だから、多くの者が気付かない。そして、結果は、極めて深刻である。
設定は、今から22年後の2036年。世界は2分され、戦争をしている。日本を除くAA諸国VS欧米+日本である。戦闘員の人数は、AA諸国は欧米日の5倍以上。このままでは、欧米日軍が負けるは必定。戦争の原因は、無論、理論の示す通り。現実の食糧不足とそのの生産地獲得、生産に必要となる様々なエネルギー等の獲得競争である。
当然のことながら、食糧などは、既にAA諸国のどのエリアでも配給制となっており、多くの者は、従軍しなければ、配給対象から、自分や家族が外されてしまう為、兵士となって従軍していた。西側は、元々の豊かさから、配給制とはなっていても、戦闘員になることとセットになっていなかったり、社会保障制度との兼ね合いで、極端な政策を政治が打ち出しにくかったことから、この点で対応が遅れていたのだが、既に、中国では、特攻攻撃が路線として採択されており、仮に大々的にこの作戦が実行されれば、彼我の戦闘員数の圧倒的差は、西側必敗を意味した。元々、この兵力差は、AA諸国の方が、より早くこの兵士とその家族のみ優遇する非常態勢を法文化したことにあったから、西側諸国もこれに倣ったというわけだ。無論、元々の人口差もあるのだが、それだけでここまで兵力に差が出たのは、以上説明した理由による。
その為、この兵力差では、圧倒的に不利な、西側も今迄、戦闘に参加していなかったインテリ層に属する人々を兵士にすべく法改正を行いつつあった。
このような状況下にあって、家族を守る為、配給の食糧を確保する為、出征して行った元ジャーナリスト達の、その後を描いた作品。上演中なのでネタバレはここ迄、中後半も切迫した展開を見せて最後迄緊迫感を保った舞台である。作家は、30代前半の方と伺ったが、可也しっかり時代の本質を見つめ、冷徹と言って良い観察眼を武器に、勇気のある作品発表を行っている。上演に際して、細かい点で、更に工夫が欲しかったり、役者の演技力・間のとり方などに注文をつけることも可能だろうが、この作品を発表した勇気と、作家の自立志向、本質を見る目に期待して★は5つ。
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2014/09/27 11:56
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