TangPeng30 B Group-(石榴の花が咲いてる。)×劇団11×プレス 公演情報 SAFvol.8 TangPeng30-B「TangPeng30 B Group-(石榴の花が咲いてる。)×劇団11×プレス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    今後どうなるか
     シアターグリーンの学生芸術祭に参加している作品を3つ拝見した。何れの作品も30分程の短編である。拝見した劇団は、上演順に1.桜美林団学 プレス「家路をたどる」2.明治大学 劇団11「僕とキミの自転車周遊記」3.東京学芸大学 石榴の花が咲いている「距離感を見誤る♯」
     若い人たちの作品だから、今後、どう変わるかまだ分からないが一応、3作品をまとめると星は3つ。(追記2014.8.21)

    ネタバレBOX

    1:長女と長男は母親の浮気が原因で離婚成立後、母と共に働いて弟妹を育て、現在では、長女は、母及び二男と一緒に暮らし、長男は独立している。然し、二男のリョウはニートということもあり、現在母が再婚問題を抱える中で、今後の展望を探ろうと兄弟姉妹全員が集まった。三女のミサトは大学生だが、母親の浮気には嫌気がさし反抗的、ニートのリョウは、皆が甘やかして育ったのに、今頃、自立を求めるのは不合理だとして、仕事も勉強もせず、日々をやり過ごしている。長男のシュンはそんな弟を何とか自立させたいと思うが、勘当のような強権を発動するという発想も無く手を拱いている。長女は調整役は買って出るものの、それ以上は折れてしまう。二女ハルカも一所懸命調整役を務めるが、上手くは行かない。而も母親の再婚相手は、何処か温かい国から来て、矢張り温かい国々を渡り歩いた人だと言うことぐらいしか分からず、外国人らしい。どん詰まりなのに、家族という擬制が彼らを縛りつけていることから自由になれない為、一切の展望が無いことを呈示して幕。★3つ。
    2:幼馴染のブンちゃんは、地元の大学でロボット工学を専攻しているが、ユリは東京の大学で文学を学んでいる。久しぶりに会った二人は、久しぶりに「最後の日の出」を見る為に、チャリンコで12km離れた海岸迄出掛ける途中である。チャリを漕いでいるのはユリ。今時の女の子らしく活発で屈託が無い。因みに2人とも大学4年生なので、就活だの、ブンちゃんの場合は、マスター受験を含めて留学も視野に検討中だ。
     ちょっと言葉の説明をしておく必要もある。「最後の日の出」についてである。今回、これは、幼馴染の2人が、夏休み終わりに東京へ帰るユリと最後に一緒に見る日の出を意味している。今迄にも卒業前のとか、ユリが大学に入って東京へ行く前のとか、何か区切りになることに出会う度に、2人で、12Km離れた海へ日の出を見に行ったのだが、その記念の符号のようなものである。
     今作でも、久しぶりに帰郷したユリが、駅周辺のお店の変化に驚いたり東京と比べて地方を茶化して見せたりしながら、他愛も無い話をしつつ、恋や、振られた時に、高校までは、何か食べに行ったり、カラオケに行ったり、友達に愚痴って寂しさを紛らわしていたのに、20歳を過ぎて酒が飲めるようになると、のまなきゃやってらんねえ、になったなどと、思春期から大人への、取りあえずの変化を比較してみたり、数十年後の自分達が、揃って最後の日の出を見に行く様を想像したり、とオーソドックス乍ら、光る視点を織り込んで、三作の中で、自分は最も完成度が高いと思った作品だ。★4つ。
    3:3作の中で、最も破綻傾向の高かった作品。評価は、これを意識的にやっているか否かと、矢鱈、深層心理の忘却についての話が出てくるのであるが、自分には、既に心理学という学問領域そのものが、疑似科学としてさえ既に終焉を迎えた学問領域に思える点で、ホントにそんなものに理論的根拠を置いているのであれば、それが、今作の破綻の原因の第一だと考えられる点である。
     一方、喩でしか語れないレベルに20歳前後で居たりつく例は、今でもあるであろう。自分自身そうであったから、その程度のことは、表現する人間にとっては当たり前のことだと認識している。だが、自分の体験から見て、今作はそういうレベルに無い。喩として捉えたにしては世界認識が、余りにも表層的であるから、喩とそぐわないのである。
     但し、若い人というのは、これから様々な可能性を未だ秘めているハズであるから、今後、最も変わる可能性が高いのは、この劇団の可能性が高そうである。この劇団の今作の評価は★2つ。

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    2014/08/20 17:06

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  • ハンダラさま


    観てきたコメントありがとうございます。
    劇団11の中西です。

    この度はご来場いただきまして誠にありがとうございました!
    たくさんの感想、また団体評価★4ついただけて、
    メンバー一同大変嬉しく思っております。
    短編Bは来週も本番がありますので、
    このお言葉を励みに、更なる高みを目指していく所存です!

    また機会がありましたら、お会いできることを楽しみにしております。
    失礼いたしました。


    劇団11 キャプテン
    中西 崇将

    2014/08/23 13:02

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