オレンジ新撰組 リターンズ 公演情報 劇団6番シード「オレンジ新撰組 リターンズ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    楽しめる
     人気の高い新撰組を描いた作品だけに、様々な工夫が凝らされている。まず、本物の新撰組ではない。但し、本物の新撰組も本来武士だった者は殆ど居なかったので、新撰組という組織自体、狭い意味での武士の組織とは認定しないという立場はあり得るだろう。例えば、日本のビール。法的には至って狭い範囲で規定されている。フランスのシャンパンも然り。この伝で言えば、である。
     自分の造語で言えば、ダサ格好良い。(前段で示した通り、喜劇的要素を含むので、わざとズッコケ・ダサシーンを盛り込んで笑いを取りながら、その作品の中に人の情が求める、人としての深い普遍性を盛り込むことで、極めて格好良い芝居になっている。
    (追記2014.5.8)

    ネタバレBOX

     京都で名を上げた新撰組の名を騙って、女にもてようと立ち上げたオレンジ新撰組の暮らす町へ攘夷派の面々が逃れてきた。一部の情報が合致したことから、攘夷派はオレンジ新撰組を本物と判断。ヤットウのいろはも知らぬ素人に襲いかかる。無論、主役側だから死にはしないので、喜劇的な展開になる。本物の新撰組が武士になりたくて仕様が無かった、遅れて来た青年達によって構成され、それが、本物の武士たちに良いように利用され翻弄されたからこそ、新撰組は庶民に人気が高いのだろうが、その本物新撰組の胡散臭さを偽というコンセプトでパロディ化しつつ、本当の人生を目指したいと願う庶民の気持ちを代弁している点にキチンと棹差すことによって、人情の機微を描き、単なるパロディーに終わらせていない点が良い。また、近藤 勇を名乗って後ろ姿で登場してから幕引きのドンデンに関わるメロン新撰組が出て来て、偽者の流行を示唆したラストもグッド。この喜劇的な流れにシリアスな対比を加えていた、本物の人斬り以蔵役の福地 教光の渋さも光る。またメロン新撰組局長が最初に登場する際、後ろ姿という演出の冴えも見逃せない。小沢 和之の恰幅を活かしたキャスティングも気が利いている。更に、メロン新撰組局長は、ヒロイン、お鶴の父で彼女が身売りの危機に陥った原因が、オヤジの新撰組かぶれ、というのも深読みすれば男に対する痛烈なアイロニーである。

    2

    2014/05/03 12:48

    0

    0

  •  遅くなりました、追記してあります。

    2014/05/08 17:48

    コメントあざまーす!追記また拝見にきまーす!
    ご来場ありがとうございました!

    2014/05/08 00:43

このページのQRコードです。

拡大