満足度★★★★★
演劇はお金にならない
という話はよく聞きます。生きるか死ぬかの問題でその間がないともよく聞きます。おそらくは誰もが将来が怖くて不安で、でもそんな葛藤は表に出さずに輝いている部分だけを見せてもらっていて、「楽しかったー」とか言ってる観客はお気楽な人種だと思うのです。こういった自虐的なお芝居を何度か観たことがありますが、もれなく感じるのは「甘えないでください」。こんなだめな俺達だけど許してね、なんてお芝居をお金を払って見たいとは思いません。
しかし、あんかけのこのお芝居を観たときに全くそのようなネガティブさを感じなかったのは・・・「甘え」ではなく、「覚悟」を感じたからだと思います。今の辛さをこの公演に全部乗せて、共に傷に塩を塗りたくって将来を生きる「覚悟」。絶望と希望のギリギリのラインで20代前半のうちに振り切ったあんかけフラミンゴのこれからは希望しかない。観客としては観ることしか出来ないけれど、覚悟を決めた劇団だから、これからも見続けようと思いました。