人皮の本と舞い天狗 公演情報 劇団回転磁石「人皮の本と舞い天狗」の観てきた!クチコミとコメント

  • ネットは人間をバカにするのか?

    インターネットが「ゴミ情報」を
    撒き散らしている。


    検索エンジン最大手Googleは「検索ランキング」を自動検出するが、固有名詞を打っているのに、「掲示板」の誹謗中傷が上位検出される例も多い。


    「バーチャル」では終わらないことは一連の事件が理解させる。



    本舞台『人皮の本と舞い天狗』を観劇して、思わず驚愕した。
    20代中心劇団にもかかわらず、「ネット批判」「ヘイトスピーチ批判」を 、かなり踏み込んだ形のもと表現していからである。

    美術セットもよい。古びた図書館。そこに百冊近く『本』が陳列されている。
    これは私の憶測でしかないが、タイトルのうち、『本』はタブレット、『天狗』は人種差別被害者に、それぞれ入れ替えたのだと思う。また、劇団作風の可能性は あるものの、ファンタジー系アニメーション・タッチだった。
    あえて情報社会技術に関係のないシチュエーションから連想させた試みは、肌感覚で認識する「ネット社会の闇」である。



    ※ネタバレ箇所




    出演陣は美男美女。『池袋サンシャイン劇場』で公演をする日を思い浮かべたのは、私だけではないだろう。
    アニメキャラクターの「吹き替え」を続け、演劇自体が一種「運動化」(勢い任せ?)していた。

    ネタバレBOX


    こうした憶測に基くと、「マジカルバナナ」は極めて秀逸な「例え」であり、それを発見された五十嵐朋江氏は「インターネットの本質」を見抜いた人物である。


    「マジカルバナナ」は1990年代、板東英二氏のクイズ番組が流行らせたゲームである。

    参加者が順番に「バナナ」といったら「黄色」、「黄色」といったら「信号」…といったように、単語により連想されうる新たな単語を回答するのがルールだ。


    これを、『本』の読者=インターネット・ユーザーが幾度なく「遊ぶ」。

    「会話してるようですけど、独り言に過ぎないのですよ」


    そして、私が 「インターネットの本質」とし五十嵐朋江氏を絶賛した理由は「マジカルバナナ」こそ「関連ワード」だったからである。

    しかし、「関連ワード」は人間の思考力と結び付いており、それが「自動検出」によって綻ぶ現状があるとすれば、皮肉にも未来は『30億総白痴化』かもしれない。


    インターネット・ユーザーが「幼児」であったのも、それは何らかの批判的見解だったはず。


    「インターネット批判」「ヘイトスピーチ批判」は 気持ち良いくらい明確だった。




    登場人物=「天狗を撲滅する会」会長を掘り下げれば、より差別の構造を 考える一因になったのではないか。


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    2014/03/29 00:06

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