スリアのにくの鏡 公演情報 UDATSU「スリアのにくの鏡」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    不思議とドグラマグラ 直接的な関係なし
     マッド ハ ッターは、「不思議の国のアリス」に登場する帽子屋を原型に持つ。原作をドッジソンが書いた頃のイギリスでは、帽子を作るフェルトを加工する工程で水銀を使っていた。帽子屋は、その際、気化した水銀を吸い込んで、脳の収縮など水俣病に似た症状を持つ者が多く、奇矯な行動をとる者も多かった為、マッドパーティーに出席する資格を与えられているのである。三月兎は、野兎の雄で、春、発情期の兎だからマッドパーティーに参加している。今作では四月兎になっていて、女性が演じているが。原型は、無論、マッドパーティー参加の三月兎である。で、このマッドパーティー組が、狂言回しをしているわけだ。

    ネタバレBOX

     ハ ッターは、”シュレディンガーの猫”を簡略化した説明で、量子力学の問題を一種の不可知論に転化して、その後の催眠誘導の導入を容易なものにしている。
     催眠を掛けた後には、術に掛かったことを前提に物語が進んで行く。内容的には、玩具による世界制覇を目論む玩具メーカー社長が悪魔の力を借り、息子の仮面ライダー隆起をも利用して、アリスや支援者達が、壊し掛けた計画を遂行しようとするが、アリスと13年前に失踪してスリアになっていた姉、テレスは、黒魔術を使う黒山羊から、別の悪魔の力を得、社長と対決。彼に勝利する、といった他愛ないものだ。
     ハ ッター役の安見 謙一郎の演技は光るが、若手は力不足。客演している役者は、そこそこの力を出しているが、人数をもう少し絞って若手に実力派を起用すると、更に良くなろう。

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    2014/03/24 04:02

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