9days Queen ~九日間の女王~ 公演情報 TBS「9days Queen ~九日間の女王~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    素晴らしいの一言に尽きる!
    そもそも、世界史に疎い人間故、これまで、ジェーン・グレイというたった9日間の女王の存在すら知らずにいたのですが、白井さんの演出と、上川さん、堀北さんの共演、題材に興味を惹かれて、観に行きました。

    エリザベス1世の映画は観たことあるけど、同じような名前がたくさん出て来るし、系図とか、人間関係がわかるだろうかと不安でしたが、杞憂でした。

    配布された、イギリス王室関連略系図も、世界史に疎い私には、絶好の教科書になり、ストーリーの理解に役立ちました。観客へのご配慮に感謝!

    歴史に詳しくない人にも、わかりやすく整理された脚本で、すぐに、登場人物の関係性もわかるし、歴史の流れも理解できました。(この脚本、青木豪さんだということにも、ビックリ、感動!)

    近年のヨーロッパ歴史劇の中でも、群を抜いた素晴らしさ!ストーリー構成が巧みで、しっかりとした人間描写もなされ、観ていて、どんどん主人公への共感度が増して行きます。

    エリザベスの登場シーンは、それほど多くありませんが、後年、彼女が、偉大な女王に君臨する布石も、この芝居から、見えて来ました。

    堀北さんは、初舞台のジャンヌ・ダルクを拝見した時も、ビックリしましたが、凛とした主人公を、見事に体現され、その実力を再認識させられました。

    上川さん、ソンハさん、他の、共演者の顔ぶれも素晴らしく、久しぶりに、心震える名舞台でした。

    大千秋楽の、鳴りやまない拍手の嵐に、心底納得できます。

    本当に、素敵な素敵な舞台、見逃した方のために、再演、熱望します。

    ネタバレBOX

    ジェーンの家庭教師になるロジャー・アスカムが、彼女との出会いから、別れまでの日々を、追憶する形で、舞台が進行します。

    つまり、ロジャー役の上川さんの、ナレーションから開幕するのですが、その第一声の朗々と響き渡る美声に、すぐさま、舞台の世界に魅了される実感がありました。

    ジェーンの生きざまを見守っていた、ブラックバードの、美しい歌声が、舞台に、透明感ある奥行きを感じさせます。青葉さんの鳥の声には、本当に癒されました。

    若くして、政略結婚を強いられ、最初は反発していた夫との夫婦関係が、徐々に、心の通い合いに結実する過程は、ちょうど、何年か前に、堀北さんが、大河ドラマで演じた、皇女和宮の姿とダブり、涙を誘われました。
    父親の出世の道具に利用される、ジェーンの夫役のソンハさんも、相変わらずの名演でした。

    エリザベスの役は、「名もなき毒」で、行ってしまっている怖い女性を好演されたのが、記憶に新しい、江口のりこさんでしたが、ここでも、異彩を放っていらっしゃいました。
    「相棒」でお馴染みの神保さんも、舞台映えのする役者さんだなあと、再認識。
    エドワードの浅利さん、キャサリンの朴さん、トマスの姜さん、エレンの銀粉蝶さん…、枚挙に暇がないくらいに、それぞれの役者さんが、分を得て好演されていました。

    青木さんの脚本は、以前から、人物造型が巧みで、感心するのですが、イギリス留学を経験されたとかで、更に、脚本力に、磨きが掛かった気がしました。まさか、日本人の脚本とは、思いもしませんでした。

    たぶん、大方の観客が、この芝居を観るまで、ジェーンの存在すら知らなかったのではと思います。でも、この芝居の進行と共に、彼女の、短い、運命に翻弄された悲劇を追体験しながら、最後には、彼女の死を涙して、受け入れていました。

    これこそが、演劇の醍醐味なのだと痛感して、胸がいっぱいになってしまいました。

    この舞台の制作に関わって下さった全てのスタッフ、キャストに、心から、お礼申し上げます。

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    2014/03/17 02:15

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