かもめ~21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~ 公演情報 アロッタファジャイナ「かもめ~21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    【Aチーム】びっくりするほど中二病。
    Bチームを観た上での観劇のおかげで、戯曲や演出の細かい部分まで落ち着いて堪能。まずはやはり、15歳の宇野愛海ちゃんがニーナを演じることで、びっくりするほど世界観の違う「かもめ」に仕上がったことに驚嘆。ロシアの雪を模したセット(ルデコ4のあの鉄枠が白い布(紙?)覆われている)、真っ白い家具等は全部同じなのに、これほど「温度」の違う光景を見られるとは。おかげで、Bに比べて古典としての質感よりも、現代的な部分が前面に押し出されて「中二」が全編に渡って匂い続ける、喜劇的で面白いお芝居になっていました。

    ネタバレBOX

    まずはマーシャが実ることのない恋の象徴として「悲劇の女」ぶって黒い服ばかり着ているところでもう苦笑。トレープレフは中二をこじらせてかもめを撃って殺しちゃうし(かもめ可哀想><)、ニーナはあざといプレゼントをして大の男を篭絡しちゃうし(作戦なのか天然なのか。どっちにしても嫌な女w)、かもめ名義で手紙を送り続けたり、嵐の夜に震えながら男の家に来るし挙句は「私はかもめ!」と痛いことを叫ぶ。ああ、なんて中二病な人たち・・・。

    そんな風に喜劇として観たAチーム。宇野ちゃんがリアルに「子供」であるために、あっさり落ちるトリゴーリンのしょーもなさや、振り回される人々に苦笑しっぱなし。脚本も変更されている部分が多くあり、ニーナの少女性を生かすための様々な調整が垣間見えて、それが上手くハマるときとそうでない時の差が激しいだろうなと感じました。多分私が観た回は後者だったのかな・・・。4年後のシーン、宿した命を不本意な形で失いボロボロになった「女」の演技はまだ彼女には早かったかな?彼女の熱演を見て思ったのは、「ああ私、男と喧嘩するときにこんな演技をするわ、、」。受けの内田くん演じるトレープレフの表情からその心情を感じることにこのシーンの意味はあると直感的に思い、ずっと内田くんを観ていました。そのことを客席で観ていたとある役者さんに「れいさんはちゃんと観てる」と言われたことがとても嬉しかったです。超余談(笑)

    そして、「21世紀になり全面化しつつある中二病は何によって癒されるのか、あるいはついに癒しえないのか、に関する一考察~」に対する私の答えは・・・トレープレフは自殺によってニーナと精神的に結ばれ、やっと癒されたのかなと感じました。いや、それでも中二的愛が続くと思われるので癒されることはなかったかも知れないのですけど。でも、ニーナはトレープレフを追うなんてことは絶対にせず、しぶとく生き続けると思う。だってあざとい女だもん 笑

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    2014/03/02 16:24

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  • くれないさん、初めまして!松枝さんは年若い役者さんを探してくるのが上手ですよね。アロッタにて同じルデコ4で6年ほど前に満島ひかりちゃんの「農業少女」を観たのが私の自慢だったりします(笑)彼女のように宇野さんも羽ばたきますように。

    2014/03/04 19:32

    はじめまして、くれない、ともうします。宇野さん、15歳でいらっしゃったんですね…てっきり二十歳くらいかとおもってました。中学生であのたちすがたでしたら、さきざきたのしみですね。

    2014/03/03 08:26

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