ロミオとジュリエッタ 公演情報 劇団ドガドガプラス「ロミオとジュリエッタ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    被差別社会と恋
     体を売っての家業である女郎には、どんなに惚れた相手であって、相手が納得してくれているハズであっても去来する不安は、あるかも知れぬ。自らが汚れているというコンプレックス、複合意識である。中原 中也じゃないが、わざとはすっぱな表現、汚れちまった悲しみに、今日も、「嵐」は吹きすさぶのだ。フォックスのショールが銀狐のそれであれ、ミンクのコートであれ、本質的に何の変わりも無い。そんな女郎の哀しさをさらりと出してくる所に望月 六郎演出の良さがある。
     ところで、この苦界を取り仕切る犬上 弾左衛門は、無論、非人の頂点であった浅草 弾左衛門を下敷きにしている。衆知の事実であるが、吉原に限らず、廓の内側では、武士と雖も帯刀は禁止、酒も入り、色恋の里ともなれば、無論、嫉妬や意地の張り合いなどで、放っておけば修羅場と化すは必定。掟は可也厳格に守られていたようである。また、この吉原の用心棒には、幕府に仕えた伊賀者、甲賀者以外の忍びが関わっていたとの話を下敷きにした漫画があった。何れにせよ、表の世界からは切り離され、独自の世界観と秩序に統べられた世界であった。(追記後送)

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    2014/02/23 13:17

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