満足度★★★★
美しい舞台
愛人刑事は原作小説しかなく、これまで舞台はおろか、ドラマ化すらされていない。正直なところを言うと、小説としては決して成功作とはいえず、元々難解な広島に原爆を落とす日の続編ということで、初見の人には理解しにくいものと思われる。私自身その難解さを予感して、事前に小説を再読し、またこれは運が良かったのだが、一週間前にRUP主催の舞台、広島に原爆を落とす日を観てきた。当然そうした予習も有効だったに違いないが、そうした杞憂の必要もなく、非常に分かりやすく戯曲化されていた。渡辺和徳の手腕には驚かされた。
舞台の作り、音楽、ダンス、衣装と今回はとにかく美しい舞台であった。