杭抗(コックリ) 公演情報 乞局「杭抗(コックリ)」の観てきた!クチコミとコメント

  • うん?
    何が違ったのだろう。人間の陰の部分を見せるのは前作と変わらず。しかしながら、あの下水の中で呼吸をしていると感じるまでの気持ち悪さが今回はなかった。そんな訳で、初見の人にも観易くなっていると思います。ただその分、乞局の真価を観るにはちょっと物足りない気もします。意図しての変化か否か。これに続いての次回がどうなるか気になります。次回がこれまた変なタイトルだし(笑)。
    三つの時間軸それぞれの物語が代わる代わるに進められていくスタイル。作中舞台は同一。リンクした部分は一応あるのだけれど、「それに繋がったか!」という様な仕掛けを企んだものではない。時代が変わって人が変わり、それに伴って同一の場所ながら起きる出来事も変わっていくのを見せています。過去の物語に登場する人物の子孫なども出ますが、別に何の思想も受け継いじゃいないのです。「いつの時代も大切なものは変わらない」みたいな事ではなく、「生き方が変われば大切なものも変わる」のほうを描いています。
    サンプルの次回公演に出るらしい野津あおいさんに注目。役柄がそもそもそうだったのだけれど、かなりの少女性。ガーリー。ちょっと検索したらつい最近に大学サークルで作・演出・振付をやったらしい。今後もそういうの、するだろうか。それとも青年団に入っちゃったりするんでしょうか。気にしてみましょう。

    ネタバレBOX

    アフタートークで「過去の演劇スタイルに見えた」という話題が出ましたが、それは今回だけではないかと思います。直接聞いていないので予想に留まりますけれども、乞局の演出は役者よりも作中人物の在り方を優先しているはず。稽古でも役者側からの提示に委ねるというよりは、台詞の言い方などにある程度の枷がある様に思います。その演出のやり方自体が割りと過去の演劇スタイルになるので、その結果なのでは?予想ですが。その分、役者への付加が生まれて慎重にさせるのが空気を重くさせる。そして人間の汚い曲面を題材に扱う事から、観る側も印象も相俟ってあの下水っぽさが生まれるのかな。

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    2008/06/12 00:56

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