期待度♪♪♪♪♪
粋
粋が生きていた時代の話。とはいっても、昭和だ。実際、落語家は雪駄を履いて歩いている。そこへヤクザが因縁をつけた。そしたら、傍にいた因縁を付けられた人間の仲間の一人が、「お兄さん、やめといたほうがいいですよ。あの人、やくざのお偉いさんだから」と注意して、その場は、難を逃れた。
かに見えた。ところが、別の仲間がヤクザを呼んだ。「嘘ですよ。あいつは唯の噺家だとばらしてしまった。そこで件のヤクザ「嘘をつくんじゃねえ」と大層な剣幕で噺家をひっぱたいた、とか。それを肴に皆でワイワイやっている。本当のことかとっさに作ったジョークかは知らないけれど、粋ってのは、下手うちゃ、虫の息って所。