満足度★★
勉強不足
カレル・チャペックの「ロボット」をベースに組み立てられた今作は、4パートに分かれたオムニバス形式で上演されたが、無論、各パートは連携している。主題は、ヒトとバイオノイドの連携・共存可能性と心的交流の可非、労働に於ける人間とバイオノイドの関係、バイオノイドに労働を負担させることによるヒトの労役からの解放とヒト型バイオノイドへの罪障感や愛・愛着に絡む創造主及び被創造主の関係、更には寿命と生命体特性の一つ繁殖問題を扱っているハズであるが、シナリオライターも演出も現代日本でこの作品を演ずることの意味も難しさも深く考えていないことが明らかである。舞台の状況設定も下手だ。漫然と状況を設えている。また、科学的な知識、実験的な科学の知に関しても完全に勉強不足である。劇場のサイズを考えない声の出し方も課題だろう。