満足度★★★★★
やんわりと、だが深く
パソドブレとは、闘牛場の行進曲として発達した音楽のことである。ライター役の信楽が、作中、闘牛の話をするのは、無論、このタイトルと無縁ではない。それどころか、1936年7月フランコ独裁に対し共和国を支持するスペイン内戦が起こった。対フランコ戦線には、アンドレ・マルローなど著名な作家を始め義勇軍が世界のあちこちから集まった。ジョージ・オーウェルの「カタロニア讃歌」は余りにも有名である。(因みに2.26は1936年2月26日に起こった)
今作の舞台が、夏(2013年)になっているのは、タイトルと以上のような理由から、スペイン内戦との対比に於いて書かれているからであろう。
2013/09/23 14:03
劇中の細かな描写まで観ていただけたようで、喜ぶと同時に背筋が伸びる思いであります。
また、「自慰行為としてのクーデターごっこと人生を背負った者との差である」とのくだりにつきましては、そのものズバリ言い当てていただいた感があり、とても嬉しく思いました。
詳細なコメントをありがとうございました。勉強させていただきました。