ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました! 公演情報 おぼんろ「ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    『ビョードロ:月色の森で抱きよせて』から,暑中見舞いが来ていた。
    『ビョードロ:月色の森で抱きよせて』から,暑中見舞いが来ていた。出演者全員の添え書きもあった。そういえば,楽しい公演が目に浮かぶ。彼らは,シアター・コクーンをめざしている。とはいえ,私の見た公演は,日暮里d倉庫だからできたような性格がある。そのために,もう少し広く,おしゃれな場所でどういった演劇をやろうというのか心配になる。だが,彼らのチームワークは素晴らしい。きっと,別の演劇で,さらに飛躍してくれるのではないだろうか。

    『ビョードロ:月色の森で抱きよせて』は,とても良い演劇だと思う。言葉をあまりしつこく使わない。ために,美しく,感動的な場面が多い。これは,ある種の現代バレエと似ているかもしれない。言葉で何かを伝えることはあるが,もしかして,最終的には,言葉はいらないかもしれない。心と心が伝われば,それでいいのだ。最近,私は,ずっとそんなことを思っている。あまりに言葉で言い立てるのは,好きではない。

    『ビョードロ』は,ごみためのような場所で,始まる。最初は,コントなのか,思い出話なのか,よくわからない。不思議な演劇だ。だから,ぼーと見ていると,観客席の間をこれでもか,と役者が飛びまわる。すごい!これは,何かのショーだ。と,思っていると,どうやら,少しずつ童話が展開しているのに気がつく。で,最後は,全員で,涙ぼろぼろになって,涙ぐんでいる。一体何があったのだろうか。

    『ビョードロ』に悩殺された観客は多かったようだ。その魅力は,薄暗い空間に,素朴だが,何か意味がありそうな物語が観客をとらえることにある。ある種の,集団催眠にかかってしまう。でも,それは,それでありかと思う。主人公のジョウキゲンは,今でも,演劇の魂だと思う。演劇は,人びとを誘惑し,細菌兵器にもひとしい。しかし,演劇は,きっと人びとにとって,なくなってしまえば良いものでもないのだろう。

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    2013/08/21 20:28

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