ニールサイモン・作 「カルフォルニア スィート」 公演情報 有機事務所 / 劇団有機座「ニールサイモン・作 「カルフォルニア スィート」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    シナリオの冴え
     ニール・サイモンの1976年作品。2幕5場のオムニバス作品だ。場面は、ハリウッドの豪華ホテル、スイートルーム203.この部屋の宿泊客の演じる寸劇とルームメイクをするメイド達の雑談とから成る。

    ネタバレBOX

     1幕1場、NYの客に出演した俳優は2人共、ジェスチャーが身についておらず、わざとらしさが目立った。もっと工夫が必要である。
     2場フィラデルフィアの客については、浮気現場を押さえられた夫と妻の掛け合いが実にユーモラスに描かれていて楽しめる。
     2幕、1場、2場は、夫はバイセクシャル、妻はイギリス人女優でアカデミー賞にノミネイトされているのだが、流石にサイモンの筆が冴える。大きな賞を獲って評価されるかもしれないチャンスを手に入れた時の、夢見心地と不安を実に巧みに表現したシナリオだからだ。
     シカゴの客は、親友夫婦が綿密な計画を立てて一緒に旅行をするのだが、皮肉な事に、友情は壊れかけてしまう、という内容。
     ルームメイクのメイド達が幕間に出てきて泊り客を評するが、実際、人々が、セレブや著名人に対して持っている好奇心の行儀悪さを暴くと同時に、泊り客たちの内実を暴露する面白い構造になっている。而もラストでは、このメイドの一人がこの部屋に両親を招くのだが、その際、ルームの心遣いで大きな花束などが、部屋に届く段取りになっていることが、電話で告げられる。この辺り、現地では大受けだっただろう。

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    2013/08/21 16:02

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  • 一条 知弘さま
    ハンダラです。
    コメントありがとうございます。
    連絡が遅くなって申し訳ありません。
    芝居を本格的に観始めて、未だ日が
    浅いのに生意気なことばかり言って
    いますが、観る側も勉強、観せる側も
    鍛錬、今後とも、お互い頑張ってゆきましょう。
    因みに、この所、観た作品のレビューを書くに当たって
    坂口安吾の「櫻の森の満開の下」、一葉の「たけくらべ」、
    朝鮮戦争やノモンハン事件、「虚数の情緒」等々を読んだり
    調べたり、計算してみたりとてんてこ舞いをしています。
    同時に別の本も無論、読んでいますが。
    まだまだ、暑い日が続くようです。ご自愛ください。
                               机下

    2013/09/02 02:45

    団長の一条 知弘です。
    この度はお越しくださいまして、誠に有り難う御座いました。
    そして貴重な御意見、御感想を頂けた事、心より御礼申し上げます。

    今後とも宜しくお願い致します。

    2013/08/25 14:27

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