火男の火 公演情報 火男の火」製作委員会「火男の火」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    平板
     余りにも図式的でキャラクターの読み込みも浅い。チェーホフ以降、現代の観客は、もっと彫の深い複雑な人間の内面を愉しむ傾向があるというのに、時代設定が平安とはいえ、登場人物達のキャラクターが、それぞれイマイチ単純に過ぎる。

    ネタバレBOX

     だから、綾乃と八郎太の裏切りと結果を背負わされた火男の悲惨のインパクトが弱いのだ。キャラが立ったのは、主役の火男よりは長になってしまった点にも難がある。
     登場する役者の人数が多いとはいえ、ここで指摘した面は、工夫する必要があろう。内容が軽くなってしまった原因の一つに間の取り方もあろう。シナリオも何とかの一つ覚えのように“化け物”という蔑称を多用し過ぎて、言葉自体が平板になっている。人間心理の綾を出すには稚拙と言わざるを得ない。根底に人間を描こう、との思考が薄弱なことがうかがえる。

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    2013/08/04 07:32

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