極東の地、西の果て 公演情報 TRASHMASTERS「極東の地、西の果て」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    TPPと芸術問題を問う
    硬派の社会派の演劇。明治初期に、国際法に無知な日本に付け込んで締結された不平等条約にも等しいTPP問題を真正面から取り上げた作品だが、まず前半の芸術論が面白かった。そこからあれよあれよととんでもない展開になるが、私にはこの過程が一番興味深かったです。この、芸術による独立とその破綻の過程をもう少しじっくり見たかったなぁ。時間の都合でそこまではできないでしょうが、この過程をナレーションでもいいから作者がどのようにシュミレートしたのか知りたい。この過程が省かれてしまったので、後半の設定が掴み切れず、だいぶ後になってようやく納得できるものの、観客側としては戸惑ったまま後半に突入することになってしまう。台詞などもいきなり方言に変わるので、状況がよくつかめず苦労した。ただ、言葉がよく生きている劇団だなぁという感がとてもします。一つ一つの台詞が印象深く、重い。これで休憩なしの3時間10分。見るほうも結構体力が必要。

    ネタバレBOX

    人間、主義主張があると、つい力が入ってしまうものですが、これは芸術論とTPP問題をからめるのがそもそも無理なのでは。演劇という芸術の枠組みの中にTPP問題を据えるため芸術論を入れざるを得なかったのかな?という感じがした。また、どちらも同じくらいの分量でもって語られるため、最終的に論点があいまいになった感じだ。芸術による九州独立と農業再生、TPP参加によるその崩壊の過程を7:3ぐらいの割合で描いたほうが印象深かったような気がしますが・・・・。

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    2013/07/26 00:30

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