劇作家女子会! 公演情報 劇作家女子会×時間堂presents「劇作家女子会!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    贅沢!
    坂本鈴さんの作品は初見でした。どれも素敵でしたが、俳優陣も素晴らしかったです。

    ネタバレBOX

    若い四人の女性劇作家による作品の競演、どれも素敵でしたが、「Compassion」はアフタートークでも話があったとおり、私があの男ならあの場を離れているな、そもそも成立しないなと思いました 。

    黒川陽子「彼女たち・第一部」  美容室、接客トークをしているうちに客と美容師が同じ男と付き合っていることが分かり揉める話。

    客よりも幸せ度が優位であってはならないという前提の接客トークから、次第に本音になっていく過程が素敵でした。

    オノマリコ「Compassion」  交際を申し込み断られた女に未練があり、もう一度だけ公園で会いたいと待っている男のところに、知らない女が近寄ってきて絡んでくる話。

    いつ彼女が来るか分からないのでその場に居続けたいとも思いますが、あまりにも面倒な女だったので私ならいったん退去します。

    ただ、売春が1,000円で、情報は10,000円、場合によっては一文字10,000円という発想は素晴らしく、現在のネットにおける課金制度のようです。ちゃんとした情報ならまだいいですが玉石混交、彼の場合はタレントから相談に乗ってほしいとメールが来て一度応じてしまってドツボにはまったケースみたいでした。

    モスクワカヌ「バースデイ」   男の誕生日に自作のケーキを作って待つ女と、その女にいたずら電話をする女の話。最初、妻と愛人のせめぎ合いかと思っていましたが、ケーキを作る女も妻とは限りません。妻と思い込んでいるだけだとしたらもっと怖く、ケーキを焦がして燃やしてしまうのも納得がいくように思えます。

    因みに、バターを湯煎する代わりにサラダ油を使うというのは目からうろこでしたが、風味のことを考えるとバラさない方が無難だと思いました。

    アフタートークでの、人はみんな不幸なのにちゃんと生きているというお言葉には共感しました。

    坂本鈴「親指姫」  現代版シラノ・ド・ベルジュラック。親指姫と小指侍という恋を取り持つ二人のメール代筆屋の話。スピード感があってコミカルでポップ、現代風で素晴らしかったです。相手も本人も代筆任せ、会うとときめかないというのには笑います。

    そして、代筆者の存在に気付き、じゃあその人に恋するかと言えばキモオタで一蹴、素晴らしかったです。

    アフタートークでの仕切り具合にも性格が出ていると思いました。

    黒川陽子「彼女たち・第ニ部」  さらに別の女の存在に気付いたりして諦めがついたりつかなかったり。ラスト、切り過ぎて男の髪型に似てきたというオチに、諦め切れない女心も見えて面白かったです。

    俳優陣では長瀬みなみさんが印象に残りました。

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    2013/06/15 11:24

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