効率の優先 公演情報 城山羊の会「効率の優先」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    多少ネタばれ
    読んでも問題ないネタばれ

    ネタバレBOX

    城山羊の会の【効率の優先】を観劇。

    この劇団を観劇するのは今作で五本連続で、もう観るのを止める事が出来ないほど面白い劇団なのである。

    今作は会社内での出来事で、相変わらず物語らしい物語が存在せず、話は進んで行く。
    その物語の無さは、まさしく普段の日常で起こっている事そのものと言うべく、人生とは、物語ではなく展開で動いているだ!と作・演出の山内ケンジが言っているようでもある。
    これこそが城山羊の会の面白さであり、現代口語演劇を真骨頂ではなかろうか。
    今作に関しても粗筋を説明するのがはばかれるほど、個人の小さな、小さな出来事が大きく膨らんでいき、会社内の人間関係、日本人の在り方など日本社会の縮図を丹念に描いている。ただ流石に五本連続となると、会社関係の話という事もあるが、展開に予想がついてしまい、観客に想像力を植えさせるまでは行かなかったようだ。
    前作【あの山の稜線が崩れてゆく】が観客の想像力を刺激させてくれたかなりの傑作であっただけに残念でならない。まぁ、五本連続で新作を観て、傑作を目撃してしまっただけに、今作もそれを超える事を期待するのは観客の贅沢な注文であろう。でも初めて観る観客には相当面白いと思える。ただ今作のラストシーンを尤も物語らしい大団円で終えたというのが何故か???だったのだが。今まではこんなラストシーンは一度も無かっただけに、演出家の思考が変わり始めたのかもしれない。ただ気になったのは、その大団円が昨年のブス会【女のみち2012】と同じ匂いがしたのは考え過ぎだろうか?

    今作はお勧め。

    0

    2013/06/08 14:04

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大