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すだま
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エムズクルー「
すだま
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ハンダラ(10433)
満足度
★★★★
男のけじめ 女のけじめ
3.11、3.12を背景にした、そういう話である。
ネタバレBOX
3.11、3.12以降、TV画面を食い入るように見つめていた彼は、突然消えた。書き置きがあった。“ありがとう”“ごめん”と書かれていた。一緒に暮らしていたのに28歳になる彼女は派遣の仕事を掛け持ちしつつ、彼の故郷、家族構成などについては何一つ知らないのであった。ただ、“置いてけぼり”にされたことで、心に空いた穴と不如意とを消すことができず、日毎、その傷を新たにしてゆく。
つくづく男と女はけじめのつけ方が異なると感じる。女は、具体的に相手の心に自分が住んでいない、とか、空白を感じ続けると、その深く狭い愛の形を維持できなくなって別れの方向へ向かうようだ。
男は、なんとか事態を立て直そうとあがく。そして、その為に情況に飛び込んでゆくが、言い訳は無論言わない。だってどうなるか分からないのに責任を負ってやれないではないか? と考えるのである。女は、それを曲解する。殊に情況が情況である。3.11については、それだけなら甚大な被害もなんとか修復できるが、(亡くなった方々は無論戻らないが、時がそれでも少しずつは、傷を癒してくれよう)3.12という人災については、馬鹿どもと嘘つきは相変わらず強大な権力を握って更に悪辣で恥知らずな行為を実践しているし、放射性核種の被害は、未来永劫と言っていいほど続くのであるから、救いようのあるはずはないのである。この状況で、互いに寄り添うべき時に、男と女の多くが、却って離れてゆくのであろう。その、事実をある意味淡々と描いている所にこの作品の重さがあろう。(追記6.25)
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2013/06/08 13:02
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