満足度★★★
1勝2敗
80と聞く座席は、ほとんど満席。期待の現れか、それとも劇団員の集客能力が高いのか、縁故関係が密なのか。とにかく会場は、閑散としているよりもずっといい。3つの物語の公演という。オムニバスは、その演目すべてをそろえることは、なかなか難しいと思うが、はたして、そんな悲観的な予想は、残念ながら当たってしまったようだ。
さて私の感想。
1つ目と2つ目は、哀しいかな、ほとんど印象に残らなかった。強いて印象を書くとすれば、ストーリーも、演技も、稚拙であり、ほとんど私は笑えなかったと思う。笑いをとろうと意図したと思われる箇所も、それは大げさな演技や大声なのかと邪推したくなるほどのレベル。「これで最後までつきあうとしたら辛いな」と。
3つ目の「それでも彼女を愛せますか?」
これは、テーマとしてとても面白かった。ホッ。
アイデンティティ。その人がその人たらしめるものとは、いったい何なのか。これは、私もよく考えていることなので、興味深く魅せていただいた。劇としても、引き込まれるものがあり、前の2つをなくして、こちらをもっとふくらませて表現してほしかったほどだ。
一勝二敗。そんな印象の、今回の劇。
2つほど注文。ひとつは、やはり年齢構成。若い人ばかりの熱気は買うが、やはり軽い。重みがない、安心して観ていられない。みな俳優が同じように見えたのも、そのせいかもしれない。人との関係の中で、人は「個性的」になるのだから。
ふたつめは、舞台。バックがあまりにも簡素すぎる。舞台美術、装置も、劇の重要な構成要素ではないか。資金の乏しさもあるのだろうが、もっと「こだわり」をもってほしかった。
若者の集団は、未熟ゆえに、伸びしろは限りなく大きい。
とことん論議し、とことん稽古し、ひとまわりもふたまわりも大きくなって、舞台に再登場することを祈る。
2013/06/05 19:04
厳しいご意見程切望しておりました。
お心遣いくださいまして痛み入ります。
1,2話に関しましても耐え難い
お時間を申し訳ございませんでした。
深く反省させて頂きます。
3話、本当にホッとしました。
とはいえ油断することなく団体としても
長いスパンで煮詰めさせて頂きます。
若さ故の不安定さ、仰るとおりです。
反省致します!