仮の部屋 公演情報 ユニークポイント「仮の部屋」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    穴の話
    客の想像力任せ、って点は好きですが、

    芝居全体の芯が薄いように見えたのはあまり、ですな。


    シアトリック要素を盛り込んでみたり、

    なんかアングラめいてみたり、

    そういう手法があまり戯曲とあってないように思えました。

    やりっぱなし、のような感じ。

    あれ無かったら、もう少し芯、通るんじゃなかろうか。



    ふやふやしたものを観た感じで損した気持ちと、

    こんだけ色々考えさせてくれてありがたい、という気持ちと、

    二つが同居しますな。



    この芝居、一言で言うなら、

    「穴から穴への物語」



    命のリレー的な何かを感じました。

    ネタバレBOX

    自分が住んでる部屋に、過去に住んでた人達が次々にやってきて好き勝手に過ごしていく。

    その人たちはそれぞれ、自分の秘密の「穴」を部屋の中に持っていて、

    その穴の中を覗くと死体が一杯。

    一方、穴なんてない!

    と言い張る現・住人。



    やがて、部屋にやってきたデリヘル嬢に、穴を見出す…という。



    この、「穴」って一体何なんだろう、と、

    観劇後に大分頭をひねりました。



    行き着いた私なりの答えは、

    「穴」は、歴史とか、御先祖様とか、

    そういった類のもの。

    人それぞれ、それまでの歴史があり、

    生きて、死んでいった先祖がいて、

    私たちは無数の屍の上に立って生活している、と。



    そういうもの、大事にしたいなと思いましたね。



    関係ないけど、

    『ジョジョリオン』の「壁の目」を思い出しましたよ。



    物語の冒頭、

    頼んでしまったものの、キャンセルしようと思ってたデリヘル嬢を、

    最後には受け入れ、

    下ネタだけど、彼女の穴に興味を持ち始める。



    男の、一番の変化はここでしょうか。

    「穴」

    ってのは、きっと、先祖だけじゃなく、

    子孫にも繋がるものなんだと思います。



    観る人によって無数の解釈の仕方があるような書き方なので、これは私なりに考えた事。

    作家は全然違うこと考えてるのかもしれません。



    アフタートークがあったんですが、どうもパッとせず、

    「なんか書いた本人も良く分かってないんじゃないか」

    という匂い。



    もちろん、「わかってる」なんて言葉ほど重い事は誰にも言えるもんじゃないし、

    自分の書いたものを「わかってる」と言い切るほど怪しいもんもないですけど、

    内容がミステリアスな分、もう少し話の持って行き方に方向性があったら良かったんじゃないかと。

    役者も、言葉がどうも上滑りしていたように見えた。

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    2013/05/23 03:13

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