平田オリザ・演劇展vol.3 公演情報 青年団「平田オリザ・演劇展vol.3」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    「銀河鉄道の夜」
    平田オリザ演劇展2本目は「銀河鉄道の夜」。
    舞台正面いっぱいに映し出された銀河系宇宙の映像が美しい。
    宮沢賢治の作品の中でも本当にたくさんの劇団が上演する「銀河」だが
    ちょっとコンパクトにし過ぎたような物足りなさを感じた。

    ジョバンニとカンパネルラは、駅に停車する度に
    様々な乗客たちと乗り合わせ、その出会いから少なからぬ影響を受けていく。
    銀河鉄道の旅は、“本当の幸い”を探すと同時に
    “死を受け入れるプロセス”でもある。
    多くの「銀河鉄道」の舞台が存在する状況にあって
    “エピソードの選択”はひとつのポイントになると思う。
    どのエピソードを入れ、どれを割愛するか。

    この作品は最初から子供向けに書かれ、
    今回は被災地でも上演されたというから
    死に対してよりリアルな感情を持って迎えられたことだろう。
    そういう中で“子どもにどこまで死を語るか”ということは
    重要なテーマであり、簡単に答えが出るものではないが
    作品としてもうちょっと列車の場面のボリュームが欲しい気がする。
    そこがあっさりしていると、カンパネルラの死を聞かされた時があまりに寂しい。
    別れの時間が短いのは、大人も子どももしのびないと思うのだ。

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    2013/04/22 03:56

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