革命日記 公演情報 映画美学校「革命日記」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    役者を活かす演出が素晴らしい
    前提として、私は松井周さんの演出作品を初めて拝見しました。
    よって、松井周作品の中での位置づけなどは全くわかりません。

    特に映画美学校の生徒と作ったという点がどのように作用したのか?
    この作品でしか見られない新たな魅力や強度があったのか、
    他の演出作同様に松井色になっているのか、
    はたまた、やはり生徒ということで完成度が低いのか、、、
    全くわかりません。

    なので、ここでは、映画美学校の生徒と作ったということは考慮に入れません。

    その上で、

    役者の個性を活かす演出が素晴らしかった。それは、キャスティングも含めて。特に、理由はわかりませんが、女の役者さんの個性がとても活きていたと思います。

    ネタバレBOX

    本当に小さい声で喋る役者の演出なども、松井さんの演出ではよくあることなのかはわかりませんが、すばらしかった。

    それらの演出は大絶賛ですが、
    ただ、この「革命日記」という作品が、観客である私に何を問うているのか、という根本的な問題が伝わってきませんでした。

    今日でもこのような地下組織があるのかどうかは知りませんが、少なくとも活動家ではない私にはダイレクトな問題ではない。
    すると、寓意的にこの問題を受け取るしかない。
    集団と個の問題、論理と生理の問題、理想と現実の問題、
    生きる上で最も大切なものは何かという問題、
    日常の中にある現実と虚構の問題、男女の問題、、、など、、、
    頭で考えればそれなりにテーマは発見できるものの、、、
    そのどれもが、強く心に迫ることはなかった。

    それは、脚本の問題なのか、演出の問題なのか、役者の問題なのか、
    僕にはわかりませんが。


    と、厳しいことを書きましたが、役者さんの<質感>がとってもよかったです。


    (※私も映画美学校の卒業生です。ドキュメンタリー科ですが。学生の時、<学生の作品>として評価されたくはなかったので、厳しく書きました。かなり甘くコメントを書いている他の公演もあるのに、比較すると、これはちょっとバランス悪いかもしれません。自分の属していたところをプロパガンダするような形は嫌だったので、こういう書き方になってしまいました。すみません。)

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    2013/03/22 23:39

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