続・11人いる! 東の地平 西の永遠 公演情報 Studio Life(スタジオライフ)「続・11人いる! 東の地平 西の永遠」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    哀しみと希望
    キャストさんたちはほぼ前作と同じです。新たに増えている役の方が追加になっております。なので、観ていて混乱せずによかったですね。
    前半、アリトスカ・レとアリトスカ・ラの歴史、文化、現在の関係などを説明するために費やされ、原作に忠実ではあるのですがやや冗長感が否めず。正直、このテンポだとちょっと厳しいかも。。と思ったり。
    オーセの殺害後から急速にテンポがよくなり、俄然おもしろくなりました。前作はミステリー、今回はサスペンスという感じです。

    それぞれのキャストさんについて。
    ローンとチュチュが原作のイメージに酷似していてびっくり! 特に、チュチュ役の関戸博一さんがいいです♪ 気が強く、真っ直ぐで、それでいてとても女の子らしいチュチュを好演されておりました。本当に女の子のようでしたもの。
    フロルは前作からぐっと乙女になり、タダはフロルをせっせと世話焼きしていて健気。そして、とってもラブラブ♥ タダ役の松本慎也さんとフロル役の内藤大希さんはいい関係が築けているのだろうなぁ。。と。意外と大事ですものね、共演者の関係性ってどうしてもその空気感が出てしまいますから。
    マヤ王バセスカ役の堀川剛史さん、かっこいいです♪ 前作よりもぐっと男らしく、王としての威厳に満ちておりました。くるっと踵を返して去っていくときの後ろ姿が凜として素敵です。
    四世役の仲原裕之さん、友情、家族への愛情、自分自身の希望、それらの板挟みになり苦悩した挙句にとる決断、その姿には涙が出ました。熱演でした!
    バパ大臣役の倉本徹さん、ベテランの巧さが際立っており、コミカルなところ、凄みをきかせるところ、苦しい心情を吐露するところなどがきちんと演じ分けられながらも、キャラにはぶれがないという凄さ。存在感も大。
    ゾンブル長官役の笠原浩夫さん、悪くて胡散臭い感じが全開でよかったですね~ 敵役はくっきりとしていないと、ストーリーがふにゃっとなってしまいますから。
    あと。。新人さんたちがときどき、観ていて、う~んとなってしまうのがままあり、これがなければさらによかったんですけど。

    ネタバレBOX

    印象に残ったシーンについて。
    四世が苦渋の末に自殺する道を選ぶところ。
    チュチュがバセスカに謝罪し、その頬にそっとキスするところ。
    バセスカがバパ大臣に自殺用の白い水を渡すときに、「私はおまえが好きだった。。」とつぶやくように言うところ。
    どれも観ていて胸にぐっとくるものがあり、涙が浮かんできました。

    原作では最初に出てくるシーンがなくなっていて、はしょっちゃったかな?と思ったんですが。。 このシーン、意外なことにラストにもってきてありました。哀しみ、苦しみを乗り越えて前に進んでいこうとする彼らの気持ちを表したいがために、ラストにもっていったのかな。。と思いました。
    それぞれの想い、それぞれの正義、哀しみと希望、それらを感じさせるいい作品でした。

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    2013/03/17 15:34

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