シロツメの咲く後に 公演情報 夏色プリズム「シロツメの咲く後に」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    最後の最後まで
    幾重にも重なった仕掛けられた層の中に引きずり込まれました。

    ネタバレBOX

    ああそう来たのか、ちょっと奇をてらっているような気もしましたが、さらにもう一回来てからはどっぷりハマりました。最後の舞台挨拶でももう一回ヤラれた感じでした。

    マンションの一室で男女のもつれから女がナイフで男を刺す、しかしそのナイフは手品用の刃が引っ込むタイプのものだった、気持ちは伝わるが事故にはならなかった。で、演出家のダメ出し。ああそう来たか。演出家が自ら役になって指導中に本物のナイフで刺殺され、さあここからお芝居の世界から現実の愛憎劇へ移動してさらに人が死んで、と思ったら演出家のお褒めとダメ出し。現実もまたお芝居の世界でした。もう一回来ました。そして真犯人役だった役者が恋人と将来のことを話していると、それは妄想の世界で、そのことを別の役者たちが話していて、ああもうどの次元にいるんだろうと思っているところで演出家登場、ようやく終わりました。

    と思ったら、演出家が演出家さんこれで良かったですかと演出家を呼び出し、究極のメタフィクションでした。

    首を絞められたり刺されたりはちょっとベタでしたが、確かに腕時計が光って見えるなど細かいところにも気が配られていて素晴らしかったです。

    ただ一つ、友人の連帯保証人になって保証債務に苦しむ男がいましたが、男の恋人も同じく連帯保証人になっていたのは何とも納得できませんでした。連帯保証人を二人必要とする借入だったとしても、それは当の友人の方が別ルートでもう一人探すべきで、よしんば本当に頼まれたとしてもそこは断るべきで、フィクションの世界ですからそういうこともあったのかもしれませんが、ちょっと強引な筋立てに思えました。

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    2013/03/15 08:52

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