花園 公演情報 20歳の国「花園」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    あらゆる意味で熱い。
    誰もが胸を焦がせる青春物としての楽しさ面白さはもちろん、作演出の竜史さんと役者陣との強い絆・竜史さんの演劇への思いや思想までもがひしひしと伝わってくる、そしてその熱量の高さがちゃんと実を結んでいた素晴らしい演劇でした。

    最低限のセット、最低限の音楽、逃げ場のない舞台から、役者に全てを託す演出とそれに応える役者さん達との信頼関係まで感じられて。脚本に込められた思想に生命力を吹き込む役者さん達の魅力と力量、作演と役者の相乗効果で観客に伝える力を増幅させる、その力強さに圧倒されっぱなし。1時間35分、良い意味で長く濃く、あらゆる意味で熱い演劇。舞台の上に見えるものも見えないものも、沢山のことが伝わってくる舞台、こういうの大好きです。

    ネタバレBOX

    ・私は女子高育ちなので、男子高の生態を笑いながら、時には苦笑いしながら堪能。後日談は誰もが想像する通りだろうからあえて見せなかったのかな?個性的なキャラ達に思いを馳せながら、今、それぞれのその後を想像してます。

    ・驚くのは、ラグビーのシーン。クライマックスでのスピード感と力強さに溢れるシーンでの役者さん達の身体能力と立ち位置のバランス感の良さには目を見張りました。良いダンスシーンを観られる公演は結構あるけど、良い殺陣は小劇場では殆ど見ないので、いつか剣劇を観せてほしいです。

    ・これだけ良い役者さんを集めて安易なイケメン芝居に走らない竜史さんの演出姿勢は好感度大。多分演劇部員のあのキャラに全思想が投影されているのだろうけど、「モテたい」という気持ちが表面的なものでなく真のカッコ良さを貫いた上の欲求だということが伝わってきて胸熱。

    ・役者さんでは斉藤マッチュさんと津和野諒さんが飛び抜けて良かったです。マッチュさんのキレ味の凄さ、津和さんのコミカルさは鉄板。人気投票ではマッチュさんの役が1位、津和野さんのキャラは票入らずで明暗が分かれていますが、これはキャラ設定の差ですよね(苦笑)。隣の席の女性は津和野さんが良いと嬉しそうに言ってました。

    ・長々と書きましたが、一言でいうと「面白かった」です。「演劇LOVE」と言わずに「モテたい」と言ってるのが竜史さんの良いところなんだろうなぁ。素直なんだか素直じゃないんだかよく分かりません 笑

    ・追記。フライヤーがとても素敵。可愛い色合い、そして天使の「あけおめ」。年始の時間の無い中どの公演を観ようか迷ったのですが、正直、この天使が最終決定したようなものです(笑)

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    2013/01/14 16:03

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