もの言わぬ火車 公演情報 鬼の居ぬ間に「もの言わぬ火車」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ヒューマンホラー
    妖怪ものとか幽霊ものとかの先入観をもってみたら失敗。←私が。
    出だしがかなり怖かったので、絶対オカルトホラーだと思ったのです。

    実際は、妖怪も幽霊も出ず。人間の闇の部分が浮き彫りになって、そこに恐ろしさと悲しさを感じるヒューマンホラー。

    役者さんたちは熱演。現在と過去の回想のつなぎも上手いのですが、芝居というよりも映画的な印象を受けました。
    とはいえ、目の前で熱演されているので、最初から最後まで緊張を強いられました(笑)
    (そんななかで、三郎さんが出てくるとホッとしました。)

    1時間40分はやや長く感じました。

    ネタバレBOX

    当日のパンフ(1枚ものコピー)の出演者の欄で、役名だけではなく簡単な人間関係を追記されると親切ではないかなと思います。

    というのが、露子役の人がかなり大人っぽく見え、サチたちと同級生には見えなかったとか、静子って露子の母親じゃないのかとか、晴美さんって親戚じゃないの?とか、その辺のわりと単純な関係を理解するのも大変でした。
    そういう余計なことを考えていると、芝居自体を楽しめなくなるので「ネタばれにならない程度の人物紹介」はあったほうがいいと思います。

    あと、もう一つ気になったのが、時代背景。
    黒電話は気になったものの、サチが出て来るまで、もっと言うと高速道路の話が出るまで現代か昔かが、よくわかりませんでした。
    たぶん、言葉遣いとか役者の佇まいとかが、戦後には見えなかったから。
    サチがいきなり「リンゴの唄」を歌うのと、静子や蓮太郎が「出なくちゃなの?」とか「~しなくちゃだから」というのがそぐわなくて、落ち着かなかったです。
    「しなきゃだから」という言葉遣いは、戦後にはなかったと思います。
    (あっいえ、私も戦後は知りませんが、少なくとも私の学生時代でもなかったと・笑)

    といろいろ書きましたが、もの言わぬ火車が意味する人間の黒い情や悲劇など、意欲的に描かれていたと思います。
    旗揚げ公演ということなので、これからもがんばっていただきたいです。

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    2012/11/02 09:55

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