ここまでがユートピア×トラックメロウ 公演情報 劇団あおきりみかん×オイスターズ「ここまでがユートピア×トラックメロウ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ここまでがユートピア
    面白かった。早足を多用した演出がコミカル。単に舞台が広いからそうしたのかもしれないけど。

    ネタバレBOX

    とある島で半径75cmを自分の国家とする政策(目的は優秀な人材の育成)のモデリングが行われている。国家内のルールを10個事前に決めること、他の国家の中に入った(入られた)場合、領域を犯した(犯された)ことになること、その際ヘッドバンドをとられると相手の国家の一員とならなくてはならないこと、日に一度「集会」と称した集合の時間があること…など風変わりなルールの中、欠員補充のため松島(木下佑一郎)と三宅(松井真人)が新たな国王となる…。

    妙な状況下で個人の内面を視覚化する舞台。元国王で誰かと恋をして排除された恋人を探しにきた三宅。母を亡くした(自殺?)傷をもつ松島をはじめ、不健全な生活を送ってた男や男性との辛い過去をもつ女、一人にこだわる女など、みな病んでいて寂しさを抱えている。
    そんな現代的な寂しさを、「半径75cmの国家」というもので表現したところがいい発想。触れることを強制的に禁じられた安定した状況でも、人の声を聞きたい触れたいと願う国王の周りには絶えず願望が声をあげ続ける。

    そんな中、三宅は他国を攻めはじめ、一国また一国と合併する。狂乱する舞台だったが、三宅のなりすましがバレて三宅は強制退島となり、また国々に「安定」が訪れる。
    松島の前にたびたび現れていた女が母(手嶋仁美)とわかり、ルールを叫ぶ親子でエンドだけど、母の明るい表情とは裏腹に、結局は触れられない寂しさが松島の叫びに混じっているようにみえた。

    根拠ないけど、三宅みたいに侵略をした人間を探すことが目的なんじゃないかと思った。三宅は単純にルール違反だけど。

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    2012/08/06 18:00

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