満足度★★★★
知
問題は知である。そもそも、我々はなぜ、様々なことを問うのか? 問わずには居られないのか? それは、我々の存在に確定的根拠が無いからだろう。誰一人、我々が何処から来て何処へゆくのかを明確に答えられない。その理由は明白である。答えようが無いからである。おそらく我々は、始原のカオスから来た。そして究極的には其処へ帰る。その間に流れる時間は、殆ど無限だ。その一刹那、我らは夢を見る。愛と名付けて良いかも知れない。或いは希望と名付けて良いかも知れない。宇宙の底知れない寂しさの真っ只中に佇み、我らは夢のかけらにすがるのだ。其処に普遍的と思える安寧を見出し得た時、それは一定の成果を見るだろう。然し、それが、何だというのだ、宇宙の絶対的なエネルギーのいくらかをでも我らに変える力があるとでもいうのか? 笑止である。我らは、只、佇むのみ。といったことを考えさせてくれた。かなり哲学的に見ることもできる作品だ。無論、自分のようにではなくいくらでも解釈ができる作品だ。そこがこの作品の魅力だろう。壮大な世界を照明や音響を上手に使って見せてくれた。
2012/08/01 16:18
ご来場ありがとうございました。
「我らは、只、佇むのみ」なるほど、そうとらえることもできるな・・・と再発見しました。
僕のオリジナル作品である「闘争か、逃走か」や、「完全な真空/BLACK BOX」に共通するテーマのようです。ただ、最後にもうひとあがきしようじゃないか!!
は、常に入れたいと考えています。
絶望より、希望を。
人間否定よりは、人間賛歌を!
またのご来場お待ちしております。
演劇ユニットG.com 主宰 三浦 剛(劇作家/演出家)