あの大鴉、さえも 公演情報 思出横丁「あの大鴉、さえも」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    不条理
     竹内 銃一郎の不条理劇だが、作品の読み込みが浅いと感じた。なぜ竹内は、このような作品を書き、自分達は、なぜ今この作品を此処で上演するのか、といった自問が浅いと感じたのである。内容的には、「ゴドーを待ちながら」やカフカの「城」を想起させるのだが、ゴドーでは中心人物は2人、この作品では3人、一方、城では基本的に1人である。この差の意味や、その差によって本質的に変わる部分があるのか無いのか、といったようなことも考えた上で演じて欲しかった。熱演は評価するが、不条理な状態に置かれた人間は、おそらく必死に考える。そのことに意味があるか無いか、無いとすれば人間としての意味さえもないのでは無いか? との痛烈な問いこそが、不条理性の正体ではないのか? 年齢が若いとはいえ、このような作品に挑むのであれば、もう少し必死に考えて欲しいのだ。
     さらに、細部の演技にも拘って欲しい。荒く感じた。

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    2012/07/19 14:29

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