ゾンビ×幽霊×宇宙人「オール恐怖大行進!!」【ご来場・応援ありがとうございました! 次回は11月! からくりサーカス~サーカス編~を上演いたします。 乞うご期待!!!】 公演情報 カプセル兵団「ゾンビ×幽霊×宇宙人「オール恐怖大行進!!」【ご来場・応援ありがとうございました! 次回は11月! からくりサーカス~サーカス編~を上演いたします。 乞うご期待!!!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    歌舞く
     しょっぱな余りにも馬鹿馬鹿しい展開だったので、如何にバカバージョンと銘打たれてはいても呆気にとられたが、役者たちの身体能力の高さに、しっかり訓練をしていることが見て取れたので安心した。芸風も広く様々な表現を可能にするであろうポテンシャルの高さも気に入った。中後半からは、人情の機微にも触れ、決してハッピーではない終わり方だが、爽やかさの残るラストも気に入った。
     それで、ひょっとすると、と思ったのだ。公演は番外ということもあり、普段とは異なった印象を持たれるように作ったのではないか? と。即ち劇団としては、実験的な舞台を敢えて作った、というわけだ。日によっては通常バージョンも演じている。この辺り、底力のある劇団なのではないか、と感じる。
     言うまでもないが、役者の仕事は作家の書いた言葉を身体化することである。その際、何を目指しながら身体化するかで役者や劇団の個性が出てこよう。おそらくこの劇団の縛りは、エンターテインメントを大切にしていることだろう。この推理が当たっているとすれば、このバージョンでは、バカ話に徹する前半部で、観客への媚、諂いを無化し得たこと、つまり大衆芸能の本質である歌舞く作業を成功させたことが、中後半からのメロドラマ的展開への移行を自然で爽やかなものにしたのではないだろうか。ここまで意識的に演出をしていたとすると、只者ではない。

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    2012/07/19 14:11

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