満足度★★★★★
素晴らしいという以外になし
初見の舞台であった。劇場はタイニイアリス。良い劇場だが、ホントに小さい。そして、最近、改善されたものの、長時間の公演はお尻が痛くなる、という小劇場特有の事情もある。2時間半の上演とアナウンスで聞いて、珍しいな、と思う。この劇場は随分通っているが、休憩を5分挟むとは言え、2時間半の公演に出会うのは、自分がこの劇場に通って初だ。但し、舞台上のセットを見ると、これも、凄い。世界的な演出家である、李 潤澤氏が引き連れて来た“コリペ”の“屋根裏の床を掻き毟る男達”の舞台セットの素晴らしさに拮抗する物を感じたのは自分だけではあるまい。
この感覚は裏切られなかった。舞台は、実に他愛ない引っ越しシーンから始まる。と言っても、普通の引っ越しとは若干違う所が味噌だ。段々、この家族が、とても良い雰囲気なのによそと違うことが明らかにされてゆく。