満足度★★★
謎解きと間
2時間10分と、かなり長い作品で、登場人物名にそれぞれ、意味を担わせる感じもあり、更に、それらが交錯した人間関係を乱反射させる中で、貴族という社会的遺制が絡まってかなり複雑な内容であるにも関わらず、観客を巻き込む為の工夫が足りないと感じられた。実際には、間の取り方に問題があるように思われる。推理劇なのだから、特に、推理を展開する場面では、役者が一方的に科白を述べるのではなく、ちょっと間をおいて、観客自身が考える暇を与えれば、もっと観客を巻き込むことができたはずである。これができなかったゆえに、演劇的なインパクトが薄弱になった。演出に難があるというべきだろう。それでも無理が生じるのであれば、シナリオをもう少し明快にすべきである。何と言っても、話し言葉だけで、演劇は進行してゆくのだ。瞬時に観客に届く言葉が必要である。
2012/07/07 09:03
2012/07/05 17:54
ハンダラ 拝